【腰痛記事】筋トレでも大事な腹式呼吸
トレーナーの池田です!
早速ですが呼吸について意識したことはありますでしょうか?
- 筋トレを効率よく行えない
- 腰痛に悩まされている
- 疲れやすい
もしかしたら正しい呼吸を行えていないのが原因かもしれません。
昔の自分含めて筋トレガチ勢であっても正しい呼吸や腹圧(意味は下記参照ください)を行えている方が少ないと感じます。
個人的にガッツリ筋トレをする前に体の可動域の確保とこの呼吸への指導はマストだと思っています!
腰痛記事第二弾ということで、今回は運動初心者からガチ勢までめちゃめちゃ大事な腹式呼吸について解説していきます!
目次
正しい呼吸が大切な理由
生きるために必要な酸素を取り入れるために呼吸を行っているのはご存知かと思いますが、まずは呼吸のメカニズムから説明していきます。
肺に空気を入れるために胸腔(肺などが入っているスペース)を広げる必要があります。
そのために吸気時は外肋間筋と横隔膜が収縮して胸腔を広げて、呼気時にはそれぞれが弛緩され肺から空気が出ます。
肋間筋や横隔膜の他にも努力吸気時(意図的に吸う)には僧帽筋、小胸筋、大胸筋なども関与され、努力呼気時には腹筋群、腹横筋などが使われます。
もし正しく呼吸が行えないとどのようなデメリットがあるのでしょうか?
一日約2万から3万回行う呼吸
呼吸は1日に2万から3万回ほど行っています。
この呼吸と言う動作が正しく行えずおかしな動きばかりだとどうなるでしょうか、、
本来なら横隔膜を使って呼吸を行うところ、呼吸の補助筋である胸や背中、肩ばかり使って呼吸をしてしまいます。
毎日2万回も肩や胸を使って呼吸するわけなので筋肉が硬くなったり、自律神経の乱れで不調の原因になってしまいます。
IAPを高めるのに必要
IAPとはintra abdominal pressure 腹腔内圧(腹圧)の略のことです。(他の記事でも解説しています)
腹腔は内臓などが入っている場所で、横隔膜がちゃんと機能して下がることで腹腔への内圧が高まります(ペットボトルに空気がたまるイメージ)
腹腔内圧(腹圧)が高まった状態というのは腰椎が安定しやすく、ウエイトトレーニング中に有効です。
ちょっと難しい説明になりましたが呼吸が正しく行えないと、このIAPが高まりづらく運動中に腰を痛めるのリスクが上がります。
呼吸が正しく行えない原因
横隔膜の機能不全
まず上でも簡単に説明していますが、呼吸の主動筋である横隔膜が使えてないと胸や背中ばっかり使った呼吸になってしまいます。
胸のスペースを広げるために上半身ばっかり頑張ってしまうイメージです。
ただ横隔膜をちゃんと使えるようにするのは大切なのですが、そもそも使えなくなってしまった原因に目を向けることも大切です。
オープンシザースシンドローム
オープンシザースシンドロームとは「ハサミ(シザース)が開いた状態」に見えるためにこう言った呼び名がつけられています。
骨盤が前傾、腰椎の過伸展、肋骨の外旋(開く)が特徴で、簡単にいうと反り腰の状態です。
横隔膜を機能させて腹腔内圧を高めるためには、横隔膜と骨盤底筋群が向かい合っている状態が望ましいです。
そのためこう言った姿勢だと、正しい呼吸が行えず腹圧も高めづらいです。
呼吸が正しく行えないだけではなく反り腰による腰痛やぽっこりお腹、運動連鎖によるX脚、扁平足の原因にもなり得ます。
上半身の緊張の強さ
デスクワークなどによって胸・背中・肩の緊張が強く胸式呼吸が優位になってしまいます。
呼吸ができずに硬くなるのか、これらが硬いから呼吸がうまくできなくなるのかは鶏が先か卵が先かみたいな話になるのでなんとも言えません。
自律神経の乱れから疲れやすい原因にもなります。
以上三つが正しく呼吸が行えない原因になります。
これらが起こってしまう原因として長時間のデスクワークや運動不足、スマホ、心理的なストレスなどが挙げられます。
呼吸を正しく行うためのエクササイズ
では呼吸の大切さと正しい呼吸が行えないを理解していただけたところで、実際に正しい呼吸を行うためのエクササイズをご紹介していきます!
やることは
- オープンシザースシンドロームの改善
- 上半身の抑制
- 横隔膜を使った呼吸の訓練
の3つになります!
胸のストレッチ
固まった胸の筋肉をストレッチさせます!
- 壁を使って、掌を上にして小指で壁を押す
- 反対方向に体をひねる(肩甲骨を寄せる)
- 胸に伸びを感じたところで30秒ほど止める
- 反対も行う
背中のストレッチ
同じく固まりやすい背中をほぐします!
- 掌を上(もしくは親指)にして、机の上におく
- そのままお辞儀をして、体を前に倒す
- 背中に伸びを感じたところで30秒ほど止める
- 反対も行う
肩甲骨エクササイズ
猫背にアプローチするために肩甲骨周りを整えていきます!
- 座った状態で壁に背中をつける
- 脇を開き手の甲を壁につける
- 腕を上下に動かす
- 10回ほど繰り返す
注意点
- 肩甲骨を寄せる
- 肩がすくまない
股関節・胸椎ストレッチ
腰を反らせる筋肉を伸ばしていきます!
ついでに可動域のでづらい胸椎の回旋も行います。
- 片膝立ちの姿勢になる
- 腰を少し丸めたまま、下の脚を後ろに引く
- そのまま立てた脚側に体を捻る
- 反対も行う
伸ばしているのは後ろ足の腸腰筋(股関節前の筋肉)
目線はもう少し捻った方が良いかも!
呼吸エクササイズ1
オーソドックスな呼吸エクササイズです!
胸部と腹部の動きをバランス良く行うために練習をしていきます。
膨らませるときは360°全体的に膨らませるイメージで行い、吐くときは時間をかけてペットボトルの空気を抜くイメージで行っていきます。
- 仰向けに寝る
- 鼻から息を吸い、胸とお腹同時に膨らませる
- 肋骨を締めながら10秒程かけて息を吐いていく
- 10回ほど繰り返す
注意点
- 吸うよりも吐く時間を長く
- 肩に力を入れない
- 腰が反らない
呼吸エクササイズ2
肋骨が締まった状態を作ってから呼吸を行うことで、意識しづらい背面に空気を入れやすくなります!
- 四つん這いになる
- 背中を丸める
- 背中側に空気を入れるイメージで息を吸う
- 10秒ほどかけてゆっくり吐いていく
- 10回ほど繰り返す
注意点
- 肩がすくまない
- 頭が落ちすぎない
- お尻を後ろに引きすぎない
プルオーバー
肋骨を締めた状態で上半身の動きを作っていきます!
余裕があったら下半身と上半身を一緒に動かすような種目にレベルアップしても良いかと思います!
- 仰向けで寝る
- 前習いの状態がスタート
- 息を吐き肋骨を閉めたまま腕を上げていく
- 10回ほど繰り返す
注意点
- 肩がすくまない
- 腰が反らない
- 肋骨が開かない
合わせてこちらも!
まとめ
以上のことから正しい呼吸を行うことによって
- 自律神経の乱れの予防
- 体幹の安定によるパフォーマンスアップ
- 上半身の緊張の抑制
- 腰痛予防
にとても効果的です!
今回も最後までご覧いただきありがとうございました!
【参考文献】
きほんの呼吸 大貫 崇 株式会社文光堂
J-Stage
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/5/1/5_27/_pdf/-char/ja
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https://line.me/ti/p/pVCt8pLPiP”>
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